女性の大切な臓器である「子宮」
身体的な機能としてはもちろん、心理的な面でも重要な部分ですよね。
その「子宮」に出来る「筋腫」は、20代~40代の女性に最もよく見られるもので、良性の腫瘍ではありますが、近年は多くの女性が悩んでいると聞きます。
子宮筋腫がある人は多いですが
・自覚症状のない人
・困るほどの症状がない人
・生活に困るほど重症な人
様々です。
私は「子宮筋腫」が悪化し、日常生活において困るほどの症状が出ていたもののなかなか手術に踏み切れず、体力的にも精神的にも辛い日々を過ごしていました。
何年も悩んだ末に手術を選び、結果として快適な生活を手に入れることができました。
摘出手術を決めるまでにたくさん悩みましたので、そのことについて書いていきたいと思います。
Contents
子宮筋腫の手術は自分で決めるパターンが多い
子宮筋腫はガンと違って良性の腫瘍なので、必ずしも手術が必要というわけでなく、手術をするかしないかは本人の選択になる場合が多いです。
医師からの「この方法しかない」との診断ではなく、自分で方法を選べる場合は病気が深刻でないこと(良いこと)ではありますが、自分で決めるのは勇気がいることです。
だからこそ、手術を決めるまでにはたくさん悩みます。
「手術をする・しない」
「手術をするとしたらどんな方法を選ぶのか」
それが悩みどころ。。。
また、手術を選んだ場合
「筋腫だけを取るのか」
「子宮全体を取るのか」
どちらかを選ばなければなりません。
私の場合も筋腫による過多月経と貧血のひどさに悩まされていましたが、子宮を取るのは抵抗があったので、最終判断まで色々悩みました。
女性のシンボルにメスを入れるということ
「身体にメスを入れるのは良くない」なんて、本人だって充分感じています。
特に「子宮」に関する手術は、女性のシンボルであるだけに余計にナーバスになってしまいますよね。
私は何年も迷い悩んだ末にようやく「子宮の摘出手術」を決意しました。
最終的な理由は「生活に困る」からです。
子宮筋腫による過多月経と貧血がひどく、椅子から立ち上がるだけで息切れしていました。
周りには私ほどのつらい思いをしている人がおらず、本当のつらさを分かってくれる人はいなかったです。
もちろん、心配や気遣いはしてくれましたが、やはり子宮を手術することに良い顔をする人はいませんでした。。。
摘出手術を決めるまでにどんなことで悩んだか
私の子宮筋腫は「粘膜下筋腫」(ねんまくかきんしゅ)と言って、子宮筋腫の発生頻度としては低いのですが、小さな筋腫であっても症状が一番強く出るタイプの筋腫でした。
月経量の多さ・月経痛の強さはものすごかったです。。。
月経量の多さは、その当時最強と言われているナプキンとタンポンを併用しても30分が限界でした。
トイレで交換するのに時間がかかり、トイレから出たらまたすぐにナプキンの許容量いっぱいの出血があるため、月経量の多い数日間は外出もできず、入浴も出来ない(お風呂もバスタオルも真っ赤になるので)、夜も30分おきに起きなければならない、汚すのが心配でお布団で寝られない、。。。というつらい日々でした。
月経時の酷い痛み
月経時の痛みはどんな感じだったかと言いますと
・お腹の上で小人が飛び跳ねている
・お腹の中にも小人がいて、お腹の中を押したり引っ張ったりしている
・お腹の中で丸鋸カッターがギュイーンと回っている
・腰は木づちで叩かれている
・腰の骨を小人がメリメリ押し広げている
・腰~背中では銅鑼(どら)が鳴り響いている
・経血の出る膣は疼くような痛みが続き、怠さが続く
・・・
とにかく痛かったです。
出血が続く期間も長く、おりものも出続けていて、何もない日がひと月のうち数日しかありませんでした。
「こんなにつらいなら、もう子宮なんかいらないよ。。。」
「でも。。。自分から子宮を取るなんて。。。」
と、毎月続く大量の出血と激しい痛みに悩みながら過ごしていました。
しかし、周りからは
「子宮は女性にとって大切な臓器」
「子宮を取るなんて良くない」
「いずれ閉経するのだから、それまで頑張って」
などと言われてきました。
・やはり子宮を取るなんてダメなんだ
・取ったらみんなからどんな目で見られるだろう。。。
・つらい症状でも我慢しなくちゃ。
そんな風に考えて、体力的にも精神的にも辛い日々。
つらい症状と周りからの意見どちらにも悩み、どうしたらよいのか決められず何年も過ごしてしまいました。
投薬治療の限界
過多月経はとてもつらかったものの手術には踏み切れなかったので、貧血を改善するためにしばらく薬の服用で対処していました。
「鉄欠乏性貧血」により何度か倒れたため、医師から鉄剤を処方されました。
その鉄剤により、ヘモグロビン値 5g/dl だった貧血は少々改善されましたが、鉄剤による副作用に悩まされるようになりました。
過多月経のつらさ対策としての鎮痛剤は、服用すると悪循環になること・クセになるのが怖かったために避けていました。
ホルモン剤は、良さそうだと思っても私の筋腫には使えない薬だったり、年齢的に(40代半ば)血栓の心配があって処方される薬が限られていること。
また、医師から勧められていたリュープリンは副作用が怖いだけでなく、半年しか服用できないこともネックでした。
投薬治療と言っても、鎮痛剤やホルモン剤は避けたかったので、結局は鉄剤の服用しかしていなかったのですが。。。
そのため、過多月経が良くなることはなく、それどころか悪化する一方で普通の生活が送れなくなっていき、鉄剤のみの投薬治療の限界を感じました。
私が摘出手術を決意した理由
何年も悩んだ末に手術を決意したのは「過多月経」により普通の生活が送れなくなったからです。
月経量が半端なく多く、生理用品をあれこれ探して対応していましたが、どう頑張っても30分ももたず、外出が出来ないほどになりました。
いつ生理のピークが来るかはっきりしないため約束をドタキャンすることが出てきて、迷惑をかけたくないために仕事も遊びも習い事も全てが怖くなりました。
また、生理痛が酷くその痛みにも耐えられなくなりました。
(上記に書きましたね。。。)
出血量が多いので「鉄欠乏性貧血」になり、階段をのぼることはおろか椅子から立ち上がるだけでも息切れを起こすほど。
家事をこなすのも一苦労でした。
このような状態になる頃には、医師からは投薬治療でなく手術を勧められるようになりました。
「症状・年齢・妊娠の希望無し」という点と、核出手術ではこれらのつらい症状の改善はあまり見込めないとのことでしたので、医師としての判断は、筋腫のみを取る「核出手術」ではなく「子宮全摘術」でした。
私も、手術をするなら「子宮全摘術」とは思いつつも、やはり自分で選択するとなるとなかなか決定が出来ませんでした。
手術をするのは、子宮筋腫による過多月経が酷く重度の貧血になっているから。
しかし、手術するならば前もって貧血を改善しておかなければならないらしく、そのためにリュープリンが必要だと言われていました。
「貧血を治すために手術するのに、事前に貧血改善をするの??」と、ちょっと意味が分からなかったのも手術に踏み切れなかった理由の一つです。
数年迷い悩んだ末に子宮筋腫の摘出手術を決意しましたが、最後の決定打は、夫と喧嘩をしたこと。
クリスマス時期に家族で食事に行く際、私の体調の悪さを理解していなかった夫の対応に私が我慢の限界を超えてしまったのです。
普通の生活を送れず家族に迷惑をかけるうえ、喧嘩にもなってしまうなんて。。。
「こんな状況になってはもう限界!」と、その日に手術を決意しました。
翌朝一番でかかりつけの病院に行き、手術決意の意思を伝えたところ、医師は私の決意に快く対応してくださいました。
かかりつけの病院では手術を行っていないため、手術の場合には近隣の病院への紹介になるのですが、年末ということもあり即座に紹介状を書いてくださり、手術に向けて順調に進んでいきました。
紹介先の病院は子宮筋腫の手術で定評のある病院でしたので、安心してお任せすることができました。
摘出手術を受けて感じたこと
年末に手術を決意し、病院へ。
年が明けて1月に手術に向けて様々な検査をし、2月に手術を行ないました。
20年以上前に卵巣嚢腫とチョコレート嚢胞の摘出手術を開腹で受けましたが、その時よりも大きな手術なのに、医学医療の進歩で腹腔鏡下で受けることが出来ました。
結果として、手術を選択して良かったとしみじみ感じています。
なぜあんなにつらい思いをしながら頑張っていたのだろう?
もっともっと早く手術を決意していたらこんなにつらい思いをしなくて良かったのに。。。
そんな風にさえ感じました。
長くなりましたので、摘出手術に関するあれこれは、手術に関するこのカテゴリ【摘出手術】で今後も赤裸々に綴っていこうと思います。
また、子宮筋腫で悩んでいる人が近くにいる場合、どんなふうに声を掛けたら良いのかなどについても、私の感じたことをお伝えしたいと思います。
この記事では、子宮を取る決意をするまでを書きました。
子宮筋腫発覚から手術を決意するまでの病院選びについては下記にまとめてあります。