どの人も同じだと思いますが、手術を受けることは私もとても不安でした。
しかし、過多月経のひどさ・貧血のつらさで日常生活が送れなくなり、子宮筋腫発覚から10年でとうとう子宮全摘の手術を決意しました。
女性のシンボルである子宮でなかったらもっともっと早く決意できていましたが。。。
手術を受けた後の生活を書いていきたいと思います。
Contents
子宮全摘をするとどうなるのか
担当医に、子宮全摘をするとどうなるか聞きました。
「月経が来なくなる。そのため貧血が改善される」
「子宮が無くても、卵巣機能があれば更年期症状に困らされることはない」
「子宮がんの心配がなくなる」
「妊娠が望めなくなる」
「無くなった子宮部分は、ほかの内臓が自然に寄ってきて落ち着くので、空間が出来て変になるなどはない」
子宮を取ることは、子供を望む人にとっては勧められないが、それ以外は良いことの方が多い感じでした。
子宮全摘に対して悩んでいたこと
色々悩み迷いがありましたが、特に気になっていたのは下記です。
・手術なので、このまま生きて戻れないかもしれない
・子宮を取ることで不完全な身体になり、やはり体調が思わしくなくなるのではないか
・子宮を取ったあと、更年期はどうなるの?
・子宮をなくしたら、女じゃなくなっちゃうの?
しかし
椅子から立ち上がるだけで息切れ
月経量の多い数日間はまともに眠れない
など、本当につらい毎日。。。
いずれ閉経を迎えるとはいえ、それがいつかわからないので、この辛い状態がいつまでつづくのか耐えられない。
また、周りの人から「子宮を取るのは良くない」と言われたことも悩みでした。
しかし、自分のつらさが限界を超えたことにより、ようやく手術を決意することができました。
病院もいくつか変え、ようやく信頼のおける病院に出会え、手術を受けることに決めました。
子宮全摘術を受けてどうだったか
結果として、手術を決意し、子宮を全摘して良かったと本当に感じています。
まずは、貧血が良くなったこと。
椅子から立ち上がるだけで息切れしていた状態が、階段を走って登れるようになった時は感動でした。
また、過多月経による経血漏れが心配で数日間まともに眠れないという、体力的にも精神的にも辛い日々から解放されたこと。
いつ来るかわからない重い生理によって仕事やお出掛けの計画が出来なくなっていたのが、いつでも好きな日に計画・外出できる喜び。
さらに、最強の対策をしても30分ほどで漏れてしまう大量出血の日と天災が重なったらどうしようと怯えることも無くなりました。
そして、強い腰痛からも解放されたのは驚きでした。
生理前の腰痛はもちろん、普段から痛みを感じて辛かったのは、子宮筋腫が原因だったのだと手術後に分かりました。
今では信じられないくらいに腰が軽いです。
子宮を失っても、女性としての外見も自分の感覚も、以前と全く変わらないこと。
私に子宮が無いなんて誰も分かりません。
私の手術のことを伝えた友人たちからも、全く分からない・むしろ元気になって凄い!良かったね!と言われています。
(もちろん、お腹に手術跡は残っていますが。。。)
子宮筋腫による様々な不調が改善されたことにより、QOLがグーンと向上したことはもちろん、性格も変わった気がします。
明るく前向きになり、活動的になったため、子宮筋腫で苦しんでいた頃よりも格段に世界が広がりました。
子宮筋腫による行動制限があった数年の分も取り戻して、これからの人生を充実させたいです。
アラフィフですが、これから先も楽しみがいっぱいです。
手術後のヘモグロビン値改善に驚き
手術から3年経ちました。
ヘモグロビン値はどうなったかといいますと
極度の貧血時はヘモグロビン値(Hb) 5g/dl
3年経った現在ではヘモグロビン値(Hb) 14.3g/dl
どれだけ元気になったかお判りいただけますよね。
私にとって、子宮全摘は良いことしかありませんでした。
手術については「腹腔鏡下」でした。
おへそとその下3か所(合計4か所)小さな穴をあけての手術です。
身体への負担・入院日数が減るため、安心してお願いできました。
ちなみに、私は20年以上前に「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」でも手術を受けています。
その時は「開腹手術」でした。
卵巣嚢腫摘出手術の様子は、以下の記事に書いてあります。
医療医学の進歩のおかげで、子宮全摘術を腹腔鏡下で行なってもらえるのはありがたいですね。
それでも、全身麻酔をするため「このまま意識が戻らなかったら。。。」という不安はとてもありました。
しかし、そこはお医者様を信じるしかありません。
だからこそ、信頼のおける病院を選びたいですね。
子宮筋腫と共に過ごす選択もある
貧血がつらくても、過多月経に困っていても、子宮筋腫のある子宮と共に過ごす選択もあると思います。
しかし、もしも周りの目を気にして子宮を取ることを迷っているのであれば、それはもったいないと思います。
過多月経のつらさ・貧血のつらさは、経験した人でないと分からないと思うからです。
私も周りの人たちに「子宮を取るのは良くない」と言われていました。
もちろん心配はしてくれていましたが、実際のつらさを分かっている人であればそんなことを言うことはないと思うのです。
私がもし友人に相談されたら、もちろん友人の状況・意思をきちんと聞いたうえですが、「閉経まで頑張らないとダメよ」とは言えません。。。
もちろん、子宮を失うことは妊娠の可能性をゼロにしますから、そこについてはしっかりと考え選択しなければなりません。
年齢・状況・パートナーの意見なども重要になると思いますので、ご自身の意見を重視しながら話し合って決めてもらいたいと思います。
子宮全摘をした私から言えること
しかし、私からはっきりと言いたいのは
「子宮を失っても女であることに変わりはない」ということです。
子宮があるかないかなんて、外からの見た目ではもちろんわかりません。
子宮がないから体質的に女じゃない(男化する)なんてこともありません。
子宮筋腫によって困る症状が酷い場合・核出手術では改善しない場合には、子宮全摘を怖がらないで検討してほしいと思います。
更年期症状について
子宮全摘をすると更年期になるんじゃない?と不安になる人も多いと思います。
私の場合、子宮全摘と共に卵管も切除しましたが、医師からは「卵巣は残すのでいきなり更年期の症状は出ないでしょう」と言われていました。
実際にはどうだったかと言いますと
術後しばらくは全く何も感じませんでした。
子宮全摘から一年半後に、軽いホットフラッシュのようなものが始まりました。
突然、体が熱くなって、額にじんわりと汗をかく、という状態です。
数分でサーっと引きますが、初めは慣れずに不快でした。
また、人前で汗をかくのが少し恥ずかしくなりましたが、実際には人はそれほど分からないようでした。
自分が焦って必死に汗を拭く様子で周りが気付く、と言った感じでした。
しかし、このホットフラッシュは、私の49歳という年齢を考えれば当たり前のことで、それが子宮がないからいう理由でないと思っています。
もちろん、これから更年期の症状が他にも出てくるかもしれません。
しかし、それは子宮を全摘したからではなく、ほかの女性同様に卵巣の機能が年齢とともに衰えることにより起こることです。
更年期については、これがそうかな。。。と感じることが出てきたら、このブログにどんどん書いていきますね。
子宮が無くても女性であることは確か
術後に新しいパートナーが出来ました。
彼も子供を望んでいない人でしたので、子宮がないことは全く気にならないと言っています。
新しいパートナーとは充実した日々が過ごせており、現在3年目を迎えます。
子宮筋腫によるあれこれで悩まされつらい日々を過ごしていた時には、新しいパートナーを探すなんて考えられない事でした。
このように、子宮を失っても女であることに変わりはないし、急激な更年期症状が出ることもないと思っています。
それよりも、子宮筋腫によって生活に困るほどつらい状態であるならば、早く改善して、元気で充実した日々を過ごせるようになってもらいたいと私は感じています。